家をリフォームする機会は、なかなかあるものではありません。

十分検討して見積もりを出してもらって、いざ施工を開始してみたら思わぬところで追加費用が発生してしまった……なんてことも。今回はリフォーム時の追加費用について調査しました。 

見積もりの金額をオーバーした理由は?

1位 ご自身の希望により(施主理由)(47.4%)
2位 業者からの追加工事発生(施工業者理由)(25.6%)
3位 業者からの追加工事発生とご自身の希望の両方(19.2%)

男女221人のリフォーム経験者によると、リフォーム費用が見積もりよりもオーバーしてしまった原因は、ご自身の希望によって追加費用が発生した方が多いようです。では、実際にどのような追加工事が行われることが多いのでしょうか。

・お風呂場のみのリフォーム予定だったが脱衣所も一緒にやった(31歳・男性)
・床の張り替えと壁紙の張り替え工事を依頼したが、ついでにドアの交換と収納スペースの工事をお願いした(64歳・男性)

など、リフォーム箇所を検討しているうちに、その周辺も追加でリフォームする人が多いようです。「リフォームをしているとついほかの所もお願いしてしまう(67歳・男性)」というように、この際だから一気にやってしまおうと考える人が多いのかもしれません。

また、「食洗機はそのまま使う予定だったが、新しいビルトインの食洗機が欲しくなったので追加しました(61歳・女性)」というコメントがあるように、リフォームを検討しているうちに新しい製品などの情報を得て、設備をグレードアップしたくなる人もいるようです。

意外と家が傷んでいる!? 見えないところに潜む追加費用とは?

次に、リフォーム業者からの提案で追加工事をした人のコメントを紹介します。家に修復が必要な箇所が見つかったという人が大半です。

・外壁塗装をお願いしたが、2階のベランダに腐食があり、補修が必要だった(64歳・女性)
・塗装だけの予定だったが、バルコニーの鉄骨の腐食が進んでいたので、鉄骨を交換した(44歳・女性)
・キッチンシステムをIHに変更した際に、周りの新規配線とブレーカーの変更が必要になった(49歳・男性)
・キッチン・バスのリフォームで、水道工事の際、水道管が破けていた(53歳・女性)

など。

外見からは判断できない腐食や老朽化は、実際に工事を始めてみなければわからない部分もあるそう。補修箇所で多く挙げられていたのは、水まわりや外壁、ベランダなど。雨風や水にぬれる部分は、知らないうちに腐食や傷みが進んでいくようです。

そして、見落としがちな追加費用として「資材の値上がり(68歳・男性)」があります。資材価格の変動は、発注者にはどうすることもできませんが、見積もりを出してから施工開始時期が長く空いてしまったときや、工事期間が長期にわたるような場合は、再度見積もりを依頼してみるのもいいかもしれません。

せっかくリフォームするのだからよりグレードの高い設備にしたい!

最後に、予算が許せばどのようなリフォーム追加したかったかを聞いてみました。

・洗面所の床をリフォームしたが、洗面台も換えれば良かった(55歳・男性)
・塗装ではなくバルコニーをアルミ素材に取り換えて、今後塗装の心配をしなくてもいいようにしたかった(44歳・女性)
・トイレの温水洗浄便座をもっと高機能にしたかった(44歳・男性)
・全面タイルの浴室のリフォームをした。費用や工期の関係でタイルは剥がさず上からパネルを張ったが、やはり、剥がしたほうが良かった(61歳・女性)

のように、リフォーム箇所の周辺も追加でリフォームしたかったというコメントや、予算があるならよりグレードの高いリフォームをしたかったというコメントが多くありました。また、「お年寄りがいるので、浴室に非常呼び出し装置を付けたかった。(49歳・男性)」のように、普段はあまり使わないが、万一のときに備えて重要な設備を追加したいと考える人もいました。

まとめ

リフォームの予算をたてていると、ついつい夢が膨らんで予算をオーバーしたり、今まで考慮していなかった部分で追加費用が発生する場合があるようです。実際に費用がかさむケースを施工会社に確認して、金額の目安を知っておくと心づもりができ、あわてることなく対応できます。ぜひ参考にしてみてください。