例えば、駅から遠い物件は通勤・通学に不便が出るかもしれませんが、広い庭やテラスがあったり、眺望が抜けていたり、室内が広いなどの他の魅力がある場合が多いです。優先順位を明確にしておかなければ、元々の希望とは違う物件に心が揺らいだり、本当に必要なスペックを見失ってしまったりする可能性があります。


「自分が叶えたいこと」の軸をしっかり持つことが、「自分に合った優良物件」を見極める基本となります。

マンションの清掃状況をチェック

ここからは、「物件そのものの価値」を明確にするためのチェックポイントです。まず、マンションの清掃状況に注目しましょう。

●外壁がきれいか
●マンション名が書かれた「銘板」がきれいか
●敷地内に雑草がなく植栽に気を使われているか
●廊下や階段、エレベータに汚れや臭いが残っていないか
●ゴミ置場、駐輪場が整理整頓されているか
●メールボックスにチラシが溜まっていないか

このような部分をチェックすることで、そのマンションの管理レベルが分かります。
いずれも簡単にチェックできることなので、必ず自分の目で確かめてみましょう。

また、周辺環境も必ず確認しましょう。実際に駅から歩いてみるのはもちろんのこと、周辺をぐるりと散策してみてください。平日の午前中、夜、休日などで様子が変わることが多いので、曜日や時間帯を変えて何度か訪れることをおすすめします。

駐車場に停まっている車をチェック

住人がどんな人なのかは、いちばん気になるところ。しかしそれを自分で探るのは、少しハードルが高いのが現実です。

ただし、駐車場に停まっている車を確認することで、どれくらいの層の住人か、どんな生活スタイルを好む人かなどを、なんとなく伺い知ることができます。高級車ばかり停まっている、ファミリーカーが多いなど、どんな人が住んでいるかを判断する一つの材料になります。

室内の状態をチェック

室内は主に以下のポイントをチェックしましょう。

●部屋に入った時の第一印象
●窓からの眺望
●方位・日当たり・風通しの良さ
●水まわりの状態や位置
●冷蔵庫置場や洗濯機置場の位置や幅
●収納の有無や大きさ
●天井・壁・床の状態
●バルコニーの状態や広さ
●ドアや窓の開閉がスムーズか、傾きがないか
●水栓が壊れていないか
●給湯器の更新時期
●エアコンの有無や位置
●電源(コンセント)の数や位置

これらをチェックしながら、気付いたことや聞いたことは図面にメモしていき、写真を撮っておくと後で見返す際に便利です。壁や柱などは抜けない部分もあるため、管理会社に聞きながら構造も確認しておいたほうがよいでしょう。

また、具体的に購入を検討できる部屋の場合は、メジャーを持参して諸々の寸法を測っておくことをおすすめします。何度も物件に行く手間が省けますし、自宅にある家具が置けるかなどを事前に判断することができます。